「本命」広島・丸で「対抗」巨人・菅野?今季セ・リーグMVPの行方

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2017年9月26日のプロ野球個人成績の動き。

菅野智之(巨人)がヤクルト戦に先発。6回無失点の好投で、リーグトップの今季17勝目を挙げました。

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菅野、圧倒的な成績でMVPの可能性も

今季の菅野の成績はこちら。

17勝5敗 防1.59 187.1回 171奪三振 WHIP0.85

もう凄いのひと言!何の文句も付けようがありません。

自己最多の17勝で最多勝は確定、最優秀防御率も確実、投球回数は現在両リーグ1位、WHIPは先発投手としては驚異的な0.85!

もしチームが強ければ、20勝していてもおかしくない圧倒的な成績です。

以前当ブログでは、菅野と菊池雄星(西武)の沢村賞争いのし烈さを話題にしました。

関連記事:同時受賞もあり得るか?巨人・菅野と西武・菊池の激しい沢村賞争い!

しかし今日の勝利で、沢村賞はもう菅野で当確と言っていいでしょう。

それどころか私は、菅野にはもう一つの栄誉を狙える可能性さえゼロではないと見ています。

それは、2017年のセ・リーグMVPです。

広島のMVP候補の選手は?

今季のセ・リーグは、昨年に続いて広島が優勝しました。本来であれば、MVPは広島の選手の中から選ばれるはずです。

しかし、今季の広島には「MVP確実」と言えるほどの突出した成績を残している選手がいません。

ここまで15勝を挙げ、1人で貯金12を稼いでいる薮田和樹を推す声もありますが、薮田は規定投球回に到達しておらず、まずMVP受賞はあり得ないと思います。

今季の薮田の成績はこちら。

15勝3敗 防2.58 129.0回 115奪三振 WHIP1.19

広島の選手が選ばれるとすれば、はっきり言って丸佳浩一択でしょう。

今季の丸の成績はこちら。

.309(543-168)23本 91打点 108得点 13盗塁 86四死球 OPS.912

丸はここまで全試合に出場しています。安打数と得点はリーグ1位、打点はロペス(DeNA)の101打点に次いで2位、打率は5位と、バランスの取れた素晴らしい成績です。

しかし、如何せん「成績の見栄え」がMVPを受賞する打者にしては物足りません。

個人的な感覚で言うと、MVPを獲るにはこの打率だと本塁打が30本は欲しいですし、この本塁打数だと打率が.330、最低でも.320は欲しいところです。

せめて打点王が獲れれば成績に箔が付いたのですが、もはやそれも絶望的です。

この丸の「成績の見栄え」の微妙な地味さが、私にわずかながら、菅野のMVP受賞の可能性を感じさせてしまいます。

優勝チーム以外からのMVPは難しい

しかし、優勝チーム以外の選手のMVP受賞というのは非常に難しいです。昨年までの過去30年間(1987~2016年)で、セ・リーグで1例、パ・リーグで5例あるだけです。

それでは、その優勝チーム以外からのMVP受賞者6人をご紹介します。

1988年 門田博光(南海)
.311(447-139)44本 125打点 120四死球 OPS1.062
今ほどプロ野球選手の選手寿命が長くない時代でしたが、40歳で本塁打、打点の二冠王。門田の活躍で「40歳」を意味する「不惑」がこの年の流行語になりました。優勝は西武、チームは5位でした。

1990年 野茂英雄(近鉄)

18勝8敗 防2.91 235.0回 287奪三振 WHIP1.17
なんと新人で最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振と投手の主要タイトルを総なめ。「トルネード投法」で三振を取りまくる投球にファンは酔いしれました。優勝は西武、チームは3位でした。

1994年 イチロー(オリックス)

.385(546-210)13本 54打点 29盗塁 69四死球 OPS.994
この年、登録名を「鈴木一朗」から変更して大ブレイク。「振り子打法」で日本プロ野球史上初の200安打を達成、打率.385も当時のパ・リーグ最高記録でした。優勝は西武、チームは2位でした。

2008年 岩隈久志(楽天)

21勝4敗 防1.87 201.2回 159奪三振 WHIP0.98
怪我による不振から復活。1985年の佐藤義則(阪急)以来23年ぶりの21勝を記録しました。この年の被本塁打数は、201.2回を投げてわずか3本でした。優勝は西武、チームは5位でした。

2013年 バレンティン(ヤクルト)

.330(439-145)60本 131打点 104四死球 OPS1.234

8月に月間18本塁打を記録するなど、夏場以降驚異的に本塁打を量産し、日本プロ野球史上初、歴代最多となるシーズン60本塁打を達成しました。優勝は巨人、チームは最下位でした。

2014年 金子千尋(オリックス)

16勝5敗 防1.98 191.0回 199奪三振 WHIP1.04
この年のセ・パ両リーグを合わせた投手の中で唯一の防御率1点台という圧倒的な成績を残し、最多勝と最優秀防御率を獲得しました。優勝はソフトバンク、チームは2位でした。

 
いかがでしょうか。優勝チームの選手たちを押しのけてMVPを受賞するだけあって、さすがに6人とも素晴らしい成績を残しています。

しかし、私がこの中で1人だけ違和感を感じる選手がいます。2014年の金子です。

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2014年金子のMVP受賞のケース

門田、野茂、イチローの3人は、リアルタイムで見ていた世代の方はご存じでしょうが、単に好成績を残しただけではなく、その活躍が社会現象になったほどでした。

岩隈は、「23年ぶり」の「21」勝という数字が非常にインパクトがありました。

バレンティンが残した記録の凄さは、改めて語るまでもないでしょう。

その5人に比べると、金子の成績はたしかに素晴らしいのですが、それ以上特別なものはありません。

しかも前年、田中将大(当時楽天)が24勝無敗というとんでもない成績を残していたので、余計に金子の成績の凄さは薄れてしまっていました。

ここで、2014年のパ・リーグ優勝チームのソフトバンクの選手たちの成績を見てみます。

この年、ソフトバンク打線には実に5人の3割打者が存在しました。

柳田悠岐
.317(524-166)15本 70打点 33盗塁 93四死球 OPS.865

中村晃
.308(571-176)*4本 61打点 10盗塁 64四死球 OPS.757

内川聖一
.307(488-150)18本 74打点 *0盗塁 45四死球 OPS.829

李大浩
.300(566-170)19本 68打点 *0盗塁 56四死球 OPS.816

長谷川勇也
.300(473-142)*6本 55打点 *7盗塁 63四死球 OPS.790

しかし、全員それほど突出した成績というわけではありません。

この中なら、一番高打率で33盗塁を記録している柳田が最も優秀なのかもしれませんが、タイトルも獲っておらず、やはりMVPを受賞するには成績が物足りないと言わざるを得ません。

では投手陣の方はどうでしょうか。

先発陣は11勝のスタンリッジと中田賢一が勝ち頭で、MVPの候補と呼べるような投手はおらず、投手陣ではクローザーのサファテ一択という状況でした。

サファテ
64試合 7勝1敗37S 防1.05 68.1回 96奪三振 WHIP1.05

この成績ならサファテがMVPを受賞しても良さそうですが、この年は平野佳寿(オリックス)が40セーブを挙げてセーブ王を獲り、サファテはノンタイトル。

そもそもこれまでリリーフ投手がMVPを受賞することは非常に稀で、セーブ数やホールド数で歴代最多記録を塗り替えるくらいの圧倒的な成績を残さなくては受賞の可能性すらありません。

ということで、ソフトバンクは各選手が決め手に欠いたこともあり、結局MVPはその年の投手の中で圧倒的な成績を残した金子が受賞したのです。

この状況、今季のセ・リーグのMVP事情に少し似ていませんか?

「本命」丸に注文したいこと

広島の選手たちの成績はMVPを受賞するには決め手に欠き、一方菅野は、投手の中で圧倒的な成績を残しています。

それなら2014年のパ・リーグと同じく、菅野がMVPでもいいのではないでしょうか。

しかし、残念ながら2014年の金子と今季の菅野には、決定的な違いがありました。それはチームの成績です。

2014年のオリックスは、上述したようにソフトバンクに次いで2位。しかもなんとゲーム差0という「超」僅差の2位でした。

金子は、ソフトバンクと優勝を争ったライバルチームのエースとして素晴らしい成績を挙げたことが評価されていたのです。

それに比べて、今季の巨人はここまで4位…。菅野残念!チームが弱すぎました!苦笑

過去の例を見ると、チームがBクラスでもMVPを受賞している選手はいますが、さすがに今季の状況だと最低20勝はしないとMVPは無理でしょう。やはりチームが弱すぎました 苦笑

ということで、結局今季のセ・リーグMVPの本命は丸という結論が出ました 笑

個人的にはやはり打撃成績がやや物足りない気がするのですが、丸には高い守備力もあるなど、数字に表れないチームへの貢献度は素晴らしく、丸のMVP受賞に異論はありません。

しかし、だからこそ丸に注文したいことがあります。

丸は現在リーグ1位の168安打を記録しているのですが、何としても自身初となる最多安打のタイトルだけは獲ってもらいたいです。

現在安打数リーグ2位は、2本差で166安打のロペス(DeNA)。広島はあと残り3試合で、DeNAは残り7試合。最多安打争いはかなりし烈な状況です。

このタイトル争いをしっかりと制し、丸だけに「でかい顔」をして(失礼…)、堂々とMVPを受賞してほしいと思います。

お後がよろしいようで 笑


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