沢村賞を逃した投手たち2/「新人20勝投手」に受賞を阻まれた野口

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沢村賞は、その年セ・パ両リーグで最も優秀だった「先発完投型」の投手を表彰する賞です。

沢村賞には、以下の7項目の選考基準があります。(必ずしも7項目すべてをクリアしなければいけないということではありません。)

●登板試合数/25試合以上
●完投試合数/10試合以上
●勝利数/15勝以上
●勝率/6割以上
●防御率/2.50以下
●投球回数/200回以上
●奪三振/150個以上

沢村賞は、基本的には毎年1人の投手だけが選出されます。そのため、これまで優秀な成績を残しながらも運悪く受賞を逃した投手が数多くいました。

今回は、そういう惜しくも沢村賞を逃してしまった投手たちにスポットを当ててみたいと思います。

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沢村賞を逃した投手たち 1993~1997

昨年までの過去30年間(1987~2016年)で、沢村賞受賞はならなかったものの「十分沢村賞に値する好成績を残した投手」を実際の受賞者とともに3回に渡ってご紹介しています。

前回の記事に引き続き、2回目は1993~2006年の記録です。

※赤文字で表記された投手が実際の受賞者です。
※成績の後ろにあるカッコ内の数字は沢村賞の選考基準をクリアした数です。

1993年
今中慎二(中日)
31試合 14完投 17勝7敗1S 勝率.708 防2.20 249.0回 247奪三振(7)

野田浩司(オリックス)
26試合 17完投 17勝5敗*S 勝率.773 防2.56 225.0回 209奪三振(6)

山本昌広(中日)
27試合 10完投 17勝5敗*S 勝率.773 防2.05 188.1回 132奪三振(5)


今中が選考基準全項目クリアで文句なしの初受賞。しかし野田の成績も改めて見ると素晴らしいですね。阪神からオリックスへ移籍1年目で見事に覚醒しました。山本昌は実はこの年最多勝と最優秀防御率の2冠。それでなぜ同僚の今中が沢村賞に選ばれたのかは、2人の投球回数を見ればわかります 笑

 
1994年
山本昌広(中日)
29試合 14完投 19勝*8敗*S 勝率.704 防3.49 214.0回 148奪三振(5)

桑田真澄(巨人)
28試合 10完投 14勝11敗1S 勝率.560 防2.52 207.1回 185奪三振(4)

伊良部秀輝(ロッテ)
27試合 16完投 15勝10敗*S 勝率.600 防3.04 207.1回 239奪三振(6)


山本昌は19勝は見事ですが、防御率3.49はなんとリーグ14位。若干モヤモヤの残る初受賞となりました 苦笑 桑田はこの年MVPを受賞していますが、14勝では沢村賞は厳しいです。伊良部は山本昌を上回る選考基準6項目クリアでしたが、勝利数で4つの差は大きすぎました。

 
1995年
斎藤雅樹(巨人)
28試合 16完投 18勝10敗 勝率.643 防2.70 213.0回 187奪三振(6)

チェコ(広島)
28試合 10完投 15勝*8敗 勝率.652 防2.74 193.2回 166奪三振(5)

18勝で4回目の最多勝を獲得した斎藤が、2回目の沢村賞受賞。チェコもバランスよく好成績を残しているのですが、ほとんどの項目で斎藤に劣り、受賞はなりませんでした。

 
1996年
斎藤雅樹(巨人)
25試合 *8完投 16勝*4敗*S 勝率.800 防2.36 187.0回 158奪三振(5)

西口文也(西武)
31試合 13完投 16勝10敗1S 勝率.615 防3.17 210.1回 173奪三振(6)

斎藤が歴代最多の5回目の最多勝を獲得し、こちらも歴代最多となる3回目の沢村賞受賞。この時期の斎藤は手が付けられませんでした。西口は斎藤を上回る選考基準6項目クリア。しかも斎藤は受賞経験者で西口は受賞経験なし。せめて防御率が2点台であれば西口の受賞もあったかもしれません。

 
1997

西口文也(西武)
32試合 10完投 15勝5敗1S 勝率.750 防3.12 207.2回 192奪三振(6)

山本昌(中日)
29試合 *4完投 18勝7敗1S 勝率.720 防2.92 206.2回 159奪三振(5)

前年惜しくも受賞を逃した西口が初受賞。受賞経験者の山本昌は、西口を3勝上回る18勝を記録していますが、さすがに完投数が少なすぎました。

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沢村賞を逃した投手たち 1999~2006

1999
上原浩治(巨人)
25試合 12完投 20勝4敗 勝率.833 防2.09 197.2回 179奪三振(6)

野口茂樹(中日)
29試合 *7完投 19勝7敗 勝率.731 防2.65 203.2回 145奪三振(4)

19年ぶりとなる新人20勝を達成した上原が文句なしの初受賞。野口は勝利数も防御率も上原に次ぐリーグ2位。チームが優勝してMVPを受賞できたことがせめてもの救いだったでしょうか 苦笑

 
2003

井川慶(阪神)
29試合 *8完投 20勝5敗 勝率.800 防2.80 206.0回 179奪三振(5)

斉藤和巳(ダイエー)
26試合 *5完投 20勝3敗 勝率.870 防2.83 194.0回 160奪三振(5)

上原浩治(巨人)
27試合 11完投 16勝5敗 勝率.762 防3.17 207.1回 194奪三振(6)

松坂大輔(西武)
29試合 *8完投 16勝7敗 勝率.696 防2.83 194.0回 215奪三振(5)

井川と斉藤はともに20勝を挙げてチームもリーグ優勝しました。異例中の異例である同時受賞も納得です。上原、松坂も例年なら十分受賞に値する好成績でした。

 
2005

杉内俊哉(ソフトバンク)
26試合 *8完投 18勝*4敗 勝率.818 防2.11 196.2回 218奪三振(5)

黒田博樹(広島)
29試合 11完投 15勝12敗 勝率.556 防3.17 212.2回 165奪三振(5)

最多勝、最優秀防御率の2冠に輝いた杉内が初受賞。黒田もさすがにこの年の受賞は無理ですが、11完投で15勝。巡り合わせが良ければ(?)受賞もあり得る好成績でした。 

 
2006

斉藤和巳(ソフトバンク)
26試合 *8完投 18勝5敗*S 勝率.783 防1.75 201.0回 205奪三振(6)

松坂大輔(西武)
25試合 13完投 17勝5敗*S 勝率.773 防2.13 186.1回 200奪三振(6)

川上憲伸(中日)
29試合 *6完投 17勝7敗*S 勝率.708 防2.51 215.0回 194奪三振(5)

黒田博樹(広島)
26試合 *7完投 13勝6敗1S 勝率.684 防1.85 189.1回 144奪三振(3)


神がかり的な投球を見せた斉藤が2回目の沢村賞受賞。松坂はこの年がキャリアハイでしたが、勝利数、防御率、奪三振数、勝率と全て斉藤に次ぐリーグ2位。黒田はセ・リーグ17年ぶりの防御率1点台も、安定の「ムエンゴ」で(苦笑)勝ち星には恵まれませんでした。

 
以上延べ14人です。いかがだったでしょうか。

次回は2007~2013年の記録をご紹介します!


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