現代最強の「イニングイーター」楽天・則本!目指すは「絶対的エース」!

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2017年10月8日のプロ野球個人成績の動き。

則本昂大(楽天)がソフトバンク戦に先発。6回5安打無失点、8奪三振の好投で、今季15勝目を挙げました。

今季の則本の成績はこちらです。

15勝7敗 防2.57 185.2回 222奪三振 WHIP1.06

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則本、今季キャリアハイの大活躍!

今季、開幕からパ・リーグの首位を走り続けた楽天ですが、夏場以降急激に失速。ソフトバンクに逆転優勝を許し、結局3位に終わってしまいました。

前半戦のチームの快進撃を支えた則本昂大、岸孝之、美馬学の「先発3本柱」のうち、岸と美馬は、チームと同じく夏場以降大きく調子を崩しました。

そんな中、後半戦なかなか勝ち星には恵まれなかったものの、則本だけが7月、8月、9月、10月と、月を追うごとに調子を上げ、エースとしての貫録を見せました。

則本の年度別成績はこちら。(詳細はWikipediaでどうぞ。)

2013  15勝*8敗 防3.34 170.0回
2014  14勝10敗 防3.02 202.2回
2015  10勝11敗 防2.91 194.2回
2016  11勝11敗 防2.91 195.0回
2017  15勝*7敗 防2.57 185.2回

今季は、新人だった2013年以来2回目のシーズン15勝を記録しました。

さらに、日本新記録となる8試合連続2ケタ奪三振を記録するなど、自己最多の222奪三振で、野茂英雄(元近鉄、ドジャース他)以来の4年連続最多奪三振&200奪三振を達成しました。

防御率も過去最高の2.57。まさにキャリアハイと言っていい活躍でした。

これで入団以来5年連続2ケタ勝利。加えて上述したように2年目から4年連続200奪三振と、年度別成績を見ても素晴らしい安定感です。

しかし、則本の成績の中で私が一番評価したいのは投球回数です。1年目にいきなり170回、2年目以降は4年連続で180回以上を投げています。

ちなみに今季180回以上を投げた投手は、セ・パ両リーグで5人だけ。そのうち、それを4年も続けているのは則本ただ一人です。

則本のような投球回数の多い投手を「イニングイーター」と呼びますが、則本は現在、日本プロ野球界で最高レベルのイニングイーターなのです。

4年連続180投球回以上の投手 Part.1

最近のプロ野球は「先発、中継ぎ、抑え」と投手の分業制が明確で、先発投手が完投する試合はめっきり少なくなりました。

しかも、先発ローテーションは中6日で回すのが現在の主流なので、先発投手の投球回数は年々減少傾向にあります。したがって、則本のようなイニングイーターは非常に貴重な存在です。

では、最近のプロ野球において、則本の4年連続で投球回数180回以上という記録はどれくらい凄いのでしょうか。

「最優秀中継ぎ投手」(パ・リーグは2001年まで「最多ホールド投手」)がタイトルとして制定された1996年を現在の投手分業制確立の一応の目安とし、その1996年以降、セ・パ両リーグで4年連続で投球回数180回以上を達成した投手6人をご紹介します。

ミンチー(広島 → 2001年からロッテ)

2000  12勝10敗 防3.49 183.0回
2001  12勝14敗 防3.26 204.1回
2002  15勝14敗 防2.85 230.1回
2003  14勝*9敗 防4.54
192.1回
なんと先発数が4年連続30試合以上。非常にタフな投手でした。広島とロッテの2球団で2ケタ勝利を挙げ、史上初の「セ・パ両リーグで2ケタ勝利を記録した外国人投手」となりました。

井川慶(阪神)

2001  *9勝13敗*S 防2.67 192.0回
2002  14勝*9敗1S 防2.49 209.2回
2003  20勝*5敗*S 防2.80 206.0回
2004  14勝11敗*S 防3.73 200.1回
2000年代の阪神不動のエースでした。2003年には20勝を挙げ、沢村賞とMVPを受賞。ちなみに2005年は惜しくも172.1回でしたが、2006年にまた209回投げています。

ダルビッシュ有(日本ハム)
2007  15勝5敗 防1.82 207.2回
2008  16勝4敗 防1.88 200.2回
2009  15勝5敗 防1.73 182.0回
2010  12勝8敗 防1.78 202.0回
2011  18勝6敗 防1.44 232.0回
5年連続で180回以上を投げ、全ての年で防御率1点台を記録しました。上記の2009年以外の4年は10完投以上を記録し、獲得タイトルも多数。非の打ち所のない成績を残し続けたスーパーエースでした。

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4年連続180投球回以上の投手 Part.2

杉内俊哉(ソフトバンク)
2007  15勝6敗 防2.46 197.2回
2008  10勝8敗 防2.66 196.0回
2009  15勝5敗 防2.36 191.0回
2010  16勝7敗 防3.55 182.2回
この時期の杉内の高いレベルでの安定感は、パ・リーグではダルビッシュに次ぐものでした。3年連続200奪三振と奪三振が多く、勝率の高さもこの投手の特徴でした。

前田健太(広島)
2009  *8勝14敗 防3.36 193.0回
2010  15勝*8敗 防2.21 215.2回
2011  10勝12敗 防2.46 216.0回
2012  14勝*7敗 防1.53 206.1回
2013年175.2回、2014年187回、2015年206.1回と、2009年からなんと7年連続で175回以上を投げました。獲得タイトルも多数で、間違いなくこの時期のセ・リーグNO.1投手でした。

メッセンジャー(阪神)
2012  10勝11敗 防2.52 196.2回
2013  12勝*8敗 防2.89 196.1回
2014  13勝10敗 防3.20 208.1回
2015  *9勝12敗 防2.97 193.2回
2016  12勝11敗 防3.01 185.1回
5年連続で180回以上を投げました。上記のミンチーと同じく、短い登板間隔を苦にしないタフな投手です。今季は残念ながら8月に骨折で戦線離脱、記録は途切れてしまいました。

 
さすがに6人とも素晴らしい成績を残しています。

10完投以上を記録したのがダルビッシュだけというのは意外でした。無理に完投はせずに、なるべく多くの試合で長いイニングを投げるというスタイルが主流なようです。

ミンチー、メッセンジャーと、6人中2人が外国人投手でした。

2人ともタイトルを獲るほどの突出した成績ではありませんが、これくらいの高いレベルの成績で多くの試合に登板してくれるタフな投手は、チームにとって非常にありがたい存在でしょう。

それに対して、井川、ダルビッシュ、杉内、前田の日本人投手4人は、いずれもタイトルを多数獲得し、チームの「絶対的エース」として君臨したというイメージが強いです。

則本が「絶対的エース」になるには?

則本は現在、楽天のエースと呼ばれる投手に成長しました。

しかし、上記の井川、ダルビッシュ、杉内、前田のように、則本のことを楽天の「絶対的エース」と呼ぶファンは、一体どれくらいいるでしょうか。

何せ、楽天エースの前任者は「21勝」の岩隈久志(現マリナーズ)と、「24勝」の田中将大(現ヤンキース)です。

比較する対象が偉大すぎて、少々気の毒ではありますが 苦笑、則本のことを楽天の「絶対的エース」と呼ぶのはまだ少し早い気がします。

それでは、どうすれば則本は楽天の「絶対的エース」になれるのでしょうか。

上記の井川、ダルビッシュ、杉内、前田に加えて、楽天エースの前任者である岩隈と田中。この6人の投手の共通点にその答えはあると思います。

それはズバリ「沢村賞」です。この6人全員が、過去に沢村賞を受賞しています。

沢村賞を受賞することはすなわち、その年のNO.1投手になるということです。残念ながら、則本はまだそこまでのシーズンを経験していません。

今季も素晴らしい成績は残しましたが、菅野智之(巨人)、菊池雄星(西武)と、則本よりも数段上の成績を残した投手がいるのもまた事実です。

入団以来、安定して素晴らしい成績を残し続けてきた則本には、もう一つ上のレベルの投手になってもらいたいです。その証明が、沢村賞を受賞することだと思うのです。

則本が沢村賞を受賞した時、ファンは彼のことを「イニングイーター」ではなく、楽天の「絶対的エース」と呼ぶようになることでしょう。


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