「勝ち星2位じゃダメですか?」1/最多勝獲得回数と「タイトル運」

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昔、政治の世界で「2位じゃダメですか?」という言葉が話題になりましたが、まさに「2位じゃダメ」なことが多いのがプロ野球の世界ではないでしょうか。

特に絶対「2位じゃダメ」なのが「個人タイトル争い」です。

何百人もいる現役プロ野球選手の中のその年の「2位」ですから相当凄いはずなのですが、残念ながら「2位」では球史に名前が残ることはありません。

そこで「2位じゃダメですか?」と題して、過去「個人タイトル争い」で惜しくも2位に終わった選手たちにスポットを当ててひたすら懐かしむ、ということをやってみたいと思います 笑

以前当ブログでは、惜しくも首位打者を逃してしまった「打率2位」の選手たちをご紹介しました。

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今回のテーマは、惜しくも最多勝を逃した「勝ち星2位」の投手たちです。

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「勝ち星2位」の男たち 1988~1992

過去30年間(1988~2017年)のセ・パ両リーグそれぞれの「勝ち星2位」だった投手を3回に渡ってご紹介します。

1回目は、1988~1997年の「勝ち星2位」の投手たちです。

※最多勝の投手が複数いる場合は、その投手たちに次ぐ勝ち星を記録した投手をご紹介します。

1988
セ ガリクソン(巨人)
14勝9敗 防3.10 203.1回 134奪三振 WHIP1.07

パ 阿波野秀幸(近鉄)
14勝12敗 防2.61 220.1回 181奪三振 WHIP1.14

最多勝はセが小野和幸(中日)と伊東昭光(ヤクルト)で18勝、パが西崎幸広(日本ハム)、松浦宏明(日本ハム)、渡辺久信(西武)で15勝。前年メジャーで14勝を挙げた大物・ガリクソンは日本でも14勝。この年の巨人のエースでした。阿波野は惜しくも1勝足りず。最多勝4人も困りますが…笑

 
1989

セ 桑田真澄(巨人)
17勝9敗 防2.60 249.0回 155奪三振 WHIP1.08

パ 西崎幸広(日本ハム)
16勝9敗 防3.55 208.0回 164奪三振 WHIP1.14

最多勝はセが斎藤雅樹(巨人)と西本聖(中日)で20勝、パが阿波野秀幸(近鉄)で19勝。桑田は自己最多の17勝も、20勝投手2人の陰に隠れてしまいました。前年ライバル・阿波野に競り勝って最多勝の西崎はこの年は2位。阿波野も西崎もシーズン15勝以上を記録したのはこの年が最後でした。

 
1990

セ 桑田真澄(巨人)
14勝7敗 防2.51 186.1回 115奪三振 WHIP1.08

セ 宮本和知(巨人)
14勝6敗1S 防3.69 190.1回 166奪三振 WHIP1.25

パ 星野伸之(オリックス)
14勝9敗 防4.02 190.1回 163奪三振 WHIP1.30

最多勝はセが斎藤雅樹(巨人)で20勝、パが野茂英雄(近鉄)と渡辺久信(西武)で18勝。桑田は1位の斎藤と6勝差とは言え、2年連続の2位。宮本はこの年が自己最多でした。星野は1位と4勝差な上、その1位が社会現象を巻き起こした新人・野茂と西武のエース・渡辺。目立つはずがありません 苦笑

 
1991

セ 桑田真澄(巨人)
16勝8敗 防3.16 227.2回 175奪三振 WHIP1.10

パ 工藤公康(西武)
16勝3敗 防2.82 175.1回 151奪三振 WHIP1.14

パ 星野伸之(オリックス)
16勝10敗1S 防3.53 193.2回 138奪三振 WHIP1.24

最多勝はセが佐々岡真司(広島)で17勝、パが野茂英雄(近鉄)で17勝。桑田は惜しくも1勝差で最多勝を逃し、なんとこれで3年連続の2位。工藤は驚異的な勝率で自己最多の16勝も、あと一歩及びませんでした。星野も16勝は自己最多でしたが1勝足りず。2年連続の2位に終わってしまいました。

 
1992

セ 岡林洋一(ヤクルト)
15勝10敗 防2.97 197.0回 131奪三振 WHIP1.17

パ 石井丈裕(西武)
15勝3敗3S 防1.94 148.1回 123奪三振 WHIP0.88

最多勝はセが斎藤雅樹(巨人)で17勝、パが野茂英雄(近鉄)で18勝。岡林は西武との日本シリーズで3試合3完投、30イニングで430球と「伝説の熱投」を演じた年。石井はパ・リーグ10年ぶりとなる防御率1点台でMVP、沢村賞を受賞。石井も日本シリーズで2完投勝利と「熱投」を見せました。

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「勝ち星2位」の男たち 1993~1997

1993
セ 伊東昭光(ヤクルト)
13勝4敗2S 防3.11 173.2回 94奪三振 WHIP1.19

パ 工藤公康(西武)
15勝3敗 防2.06 170.0回 130奪三振 WHIP1.14

最多勝はセが山本昌(中日)、今中慎二(中日)、野村弘樹(横浜)で17勝、パが野田浩司(オリックス)と野茂英雄(近鉄)で17勝。前年7勝でカムバック賞の伊東は13勝とさらに飛躍。チームの日本一に貢献しました。工藤は防御率1位も最多勝ならず。実は工藤は最多勝を獲ったことがありません。

 
1994

セ 紀藤真琴(広島)
16勝5敗 防3.97 181.1回 149奪三振 WHIP1.29

パ 郭泰源(西武)
13勝5敗 防4.98 130.0回 86奪三振 WHIP1.45

最多勝はセが山本昌(中日)で19勝、パが伊良部秀輝(ロッテ)で15勝。この年中継ぎから先発転向した紀藤は、4試合連続2ケタ奪三振を記録するなどエースとして活躍。郭は規定投球回到達の年としてはキャリアワーストの防御率でしたが、打線の援護に恵まれリーグ1位の勝率を記録しました。

 
1995

セ 山部太(ヤクルト)
16勝7敗 防3.83 160.0回 144奪三振 WHIP1.31

パ 平井正史(オリックス)
15勝5敗27S 防2.32 85.1回 82奪三振 WHIP1.07

最多勝はセが斎藤雅樹(巨人)で18勝、パがグロス(日本ハム)で16勝。社会人から入団2年目の山部は、同じく左腕の石井一久(13勝)とともにチームを日本一に導きました。平井も2年目(ただし平井は高卒)で大躍進。リリーフで53試合に登板し15勝27セーブ。こちらもリーグ優勝に貢献しました。

 
1996

セ 今中慎二(中日)
14勝8敗 防3.31 179.2回 153奪三振 WHIP1.29

パ 西口文也(西武)
16勝10敗1S 防3.17 210.1回 173奪三振 WHIP1.17

最多勝はセが斎藤雅樹(巨人)とガルベス(巨人)で16勝、パがグロス(日本ハム)で17勝。中日の「伝説の左腕」今中は、左肩の痛みを抱えながらも14勝。残念ながらこれが最後の2ケタ勝利となってしまいました。一方西口は初の2ケタ勝利。堂々たる成績は新たな「エース誕生」を予感させました。

 
1997

セ 田畑一也(ヤクルト)
15勝5敗 防2.96 170.1回 83奪三振 WHIP1.19

パ 星野伸之(オリックス)
14勝10敗 防3.24 202.2回 121奪三振 WHIP1.22

最多勝はセが山本昌(中日)で18勝、パが小池秀郎(近鉄)と西口文也(西武)で15勝。ドラフト10位でダイエーに入団し通算2勝だった田畑は、ヤクルトに移籍して前年12勝でこの年は15勝。「野村再生工場の最高傑作」と呼ばれました。星野は9年ぶりの200投球回も3回目の勝ち星2位となりました。

最多勝獲得回数と「タイトル運」

この期間、桑田と星野が3回、工藤が2回「勝ち星2位」に甘んじてしまいました。(ちなみに桑田と工藤は、1987年にも2位を記録しています。)

桑田が通算173勝、星野が176勝、工藤にいたってはなんと224勝を挙げましたが、3人ともついに引退するまで最多勝には縁がありませんでした。

逆にこの期間に最多勝を複数回獲得した投手は、斎藤(5回)、野茂(4回)、山本昌(3回)、渡辺とグロス(2回)の5人でした。

5人の通算勝利数は、斎藤が180勝、野茂が201勝(日米通算)、山本昌が219勝、渡辺が125勝、グロスが55勝となっています。

ちなみに渡辺は1986年にも最多勝を獲得していますから、合計最多勝3回。かつて黄金時代の西武でエースの座を争い、渡辺よりも通算勝利数が99勝も多い工藤とは対照的です。

こういう記録を見ると、いわゆる「タイトル運」というものを感じてしまいます。

それにしても、斎藤の8年間で最多勝5回はエグすぎですよね… 苦笑

さて、次回は1998~2007年の「勝ち星2位」の投手たちをご紹介します。


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