巨人「クローザー」の歴史3/上原の成功で「クローザー受難」解消!

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3月9日、上原浩治の巨人入団会見が行われました。

上原は1975年4月3日と生年月日が全く同じ高橋由伸監督の下、今季10年ぶりに巨人でプレーします。

さて、巨人は西村健太朗、マシソン、澤村拓一、そして昨年のカミネロと、近年はクローザーがしっかりと仕事をしていますが、かつてはクローザーがなかなか機能せずに苦しんだ時代がありました。

前々回前回に引き続き、巨人の「クローザー受難」の歴史を振り返ってみたいと思います。

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巨人「クローザー」の歴史 2003~2007

昨年までの過去30年間(1988~2017年)のそれぞれの年で、巨人で最も多くのセーブ数を記録した投手を4回に渡ってご紹介しています。

なお今回は、通算セーブ数の日本記録を持つ岩瀬仁紀を生み出すなど、歴史的に優秀なクローザーを数多く輩出してきた中日を比較対象としながらお伝えしていきます。

3回目は2003~2012年の記録です。

2003年
巨人 *7セーブ/河原純一
23試合 0勝3敗*7S 防9.41 22.0回 23奪三振 WHIP2.00

中日 17セーブ/大塚晶文
51試合 1勝3敗17S 防2.09 43.0回 56奪三振 WHIP0.84

はい。これが巨人ファンの方がYouTubeで河原の2003年の動画を見ちゃダメな理由です 苦笑 とにかく打たれまくりました。なんとクローザーが防御率9.41。WHIP2.00は前年のちょうど倍でした。中日はギャラードがゴタゴタで(?)退団。「1年限定」で中日にいた大塚が穴を埋めました。

 
2004年

巨人 *8セーブ/久保裕也
35試合 7勝6敗*8S 防4.08 99.1回 86奪三振 WHIP1.47

中日 22セーブ/岩瀬仁紀
60試合 2勝3敗22S 防2.80 64.1回 53奪三振 WHIP1.04

8セーブの久保に加えて、木佐貫洋、岡島秀樹、シコースキーと3人の投手が5セーブを記録。堀内恒夫新監督はクローザーを固定できませんでした。中日は落合博満新監督が前年までのセットアッパー・岩瀬をクローザーに指名。前半戦は不調も徐々に調子を取り戻し、22セーブを挙げました。

 
2005年

巨人 18セーブ/林昌範
54試合 2勝2敗18S 防1.61 67.0回 67奪三振 WHIP1.19

中日 46セーブ/岩瀬仁紀
60試合 1勝2敗46S 防1.88 57.1回 52奪三振 WHIP1.03

クローザー候補としてメジャー通算579試合登板のミセリを獲得しますが、わずか4試合の登板で防御率23.63と「大炎上」。後半戦はこの年セットアッパーに転向していた林がクローザーを務め安定した投球を見せました。中日は岩瀬が日本新記録の46セーブで最多セーブ投手を獲得しました。

 
2006年

巨人 15セーブ/高橋尚成
35試合 2勝6敗15S 防4.94 62.0回 51奪三振 WHIP1.37

中日 40セーブ/岩瀬仁紀
56試合 2勝2敗40S 防1.30 55.1回 44奪三振 WHIP0.87

原辰徳氏が監督に復帰。FAで西武から通算135セーブの豊田清を獲得しクローザーを託しますが、豊田も期待に応えられず7月には故障で離脱。その後先発の高橋がクローザーに回り15セーブを記録しました。中日は岩瀬が2年連続最多セーブ投手獲得。あ、中日はしばらくずっと岩瀬ですよ 笑

 
2007年

巨人 32セーブ/上原浩治
55試合 4勝3敗32S 防1.74 62.0回 66奪三振 WHIP0.82

中日 43セーブ/岩瀬仁紀
61試合 2勝4敗43S 防2.44 59.0回 50奪三振 WHIP1.05

開幕は豊田がクローザーでしたが、前年に続いて不調で早々と中継ぎに降格。故障で出遅れていたエース・上原がクローザーに抜擢され、巨人では1993年の石毛博史以来の30セーブを記録しました。中日は岩瀬が3年連続40セーブ。日本シリーズでは山井大介とともに完全試合を達成しました。

巨人「クローザー」の歴史 2008~2012

2008年
巨人 41セーブ/クルーン
61試合 1勝4敗41S 防2.21 61.0回 91奪三振 WHIP1.00

中日 36セーブ/岩瀬仁紀
51試合 3勝3敗36S 防2.94 49.0回 41奪三振 WHIP1.33

横浜で3年間クローザーを務め通算84セーブを記録していたクルーンを獲得。クルーンはやや荒れ球ながら160km/hのストレートとフォークボールを武器に巨人歴代最多の41セーブ。最多セーブ投手を獲得しました。中日は岩瀬が36セーブも防御率2.94、WHIP1.33と不安定なシーズンでした。

 
2009年

巨人 27セーブ/クルーン
46試合 1勝3敗27S 防1.26 50.0回 57奪三振 WHIP1.10

中日 41セーブ/岩瀬仁紀
54試合 2勝3敗41S 防2.12 46.2回 34奪三振 WHIP1.16

クルーンは故障がちで46試合の登板にとどまりましたが、キャリアハイの防御率1.26で27セーブを記録しました。またクルーンの離脱中代役を務めた「雷神」越智大祐も10セーブを挙げています。中日は岩瀬が3回目の最多セーブ投手を獲得。のちの「相棒」浅尾拓也も6セーブを記録しました。

 
2010年

巨人 25セーブ/クルーン
52試合 4勝3敗25S 防4.26 50.2回 73奪三振 WHIP1.26

中日 42セーブ/岩瀬仁紀
54試合 1勝3敗42S 防2.25 48.0回 41奪三振 WHIP1.25

巨人3年目のクルーンは過去2年間1本ずつだった被本塁打が5本に増加し、防御率が4.26まで悪化しました。なお山口鉄也、越智の「風神雷神」が5セーブずつを記録しています。中日は岩瀬が4回目の最多セーブ投手を獲得し、クローザー7年目で通算250セーブ達成。名球会入りを果たしました。

 
2011年

巨人 20セーブ/久保裕也
67試合 4勝2敗20S 防1.17 69.0回 67奪三振 WHIP0.94

中日 37セーブ/岩瀬仁紀
56試合 0勝1敗37S 防1.48 48.2回 45奪三振 WHIP1.23

新外国人・アルバラデホ、山口、越智とクローザー候補が揃って不調。途中ロメロが11セーブと健闘しましたが、7月からは久保が安定感抜群の投球でクローザーを務めました。中日は岩瀬が7年連続30セーブ。なお10セーブを挙げた浅尾が45ホールド、防御率0.41の活躍でMVPを受賞しました。

 
2012年

巨人 32セーブ/西村健太朗
69試合 3勝2敗32S 防1.14 71.1回 58奪三振 WHIP0.88

中日 33セーブ/岩瀬仁紀
54試合 1勝3敗33S 防2.29 51.0回 30奪三振 WHIP1.12

前年20セーブの久保が故障。クローザーに抜擢された西村はセットアッパーのマシソンと配置転換された時期もありましたが、最終的には32セーブを挙げました。中日は岩瀬が不振で8月に二軍落ちしながらも5回目の最多セーブ投手を獲得してしまいました 苦笑 なお山井も15セーブを記録。

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上原の成功で「クローザー受難」解消!

2002年に28セーブを挙げた河原の活躍で、長らく続いた巨人の「クローザー受難」は解消したかに思えましたが、翌2003年はその河原が「クローザー受難」の象徴のような存在になってしまいました。

素人目には投げている球はそこまで変わったようには見えませんでしたが、まあ気持ちいいくらいに(?)よく打たれ、22.0投球回でなんと被安打が37。まさに「バッピ」状態という感じでした 苦笑

堀内監督時代も「クローザー受難」は変わらず。特にみなさんご存じ(?)のミセリは入団前年もメジャーで74試合登板の「リリーフのスペシャリスト」でしたが、結果は河原以上の「バッピ」でした 笑

わずか4試合の登板でここまで巨人ファンの記憶に名前を残した外国人選手は他にいないでしょう 苦笑

2006年に原監督が復帰して満を持して獲得した豊田が活躍できなかったのは残念でしたが、翌年その豊田の代役を務めた上原の成功から巨人の「クローザー受難」の流れは変わったような気がします。

2008年に横浜から移籍したクルーンがクローザーとして3年間それなりに役割を果たし、さらに「風神雷神」こと山口、越智のような若いリリーフ投手たちが活躍するようになりました。

特にセットアッパー・山口の存在がクローザーを務めた投手たちにとって非常に大きかったですよね。

2012年、その山口(鉄也)に加え、スコット・マシソン、西村健太朗で結成された巨人の鉄壁のリリーフ陣は3人の名前にちなみ「スコット鉄太朗」と命名(?)され、他球団の脅威となりました。

一方の中日は、まさに「岩瀬さまさま」という時代でした。

2004年に就任した落合監督が「最強・セットアッパー」岩瀬をクローザーに指名した時は驚きましたが、結果的にこの決断が中日に「黄金時代」をもたらしたと言っても過言ではないでしょう。

コロコロと(?)クローザーが変わる巨人を尻目に、中日は岩瀬が当たり前のように毎年50試合以上に登板し、40近いセーブを挙げてくれました。この10年間で最多セーブ投手獲得が実に5回です。

岩瀬の安定感にやや陰りが見え始めた2008年あたりからは、セットアッパーとして浅尾が台頭。

落合監督はこの岩瀬と浅尾の2人に絶大な信頼を寄せ、浅尾が2年連続70試合登板を記録した2010、2011年中日は球団史上初のリーグ2連覇を成し遂げました。

長年の「クローザー受難」をようやく解消した感のある巨人と、相変わらずクローザーに恵まれ続けた中日。さて、この後の両チームの「クローザー事情」はどうだったのでしょうか。

ところで「スコット鉄太朗」ってすごく語呂がいいですよね。思わず口にしたくなってしまいます 笑

しかし、今回出てきた選手の中でもっと口にしたくなる名前の選手がいます。誰でしょう?

…「アルバラデホ」。分かってくださる方いますかね?苦笑

それでは、次回は2013~2017年の記録をご紹介します。


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