「隔年投手」の「隔年」な成績/「隔年」が現役を長く続けるコツ?

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「隔年選手」とは、1年ごとに「いい成績」と「悪い成績」を繰り返す傾向のある選手のことを指します。もちろん褒め言葉ではありません 苦笑

以前の記事で、その「隔年選手」のわかりやすい例として、菊池涼介(広島)と大島洋平(中日)をご紹介しました。

今回から2回に渡って、それ以外の「隔年選手」を引退した選手も含めて何人かご紹介したいと思います。今回は「投手編」です。

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「隔年投手」の「隔年」な成績 Part.1

それでは「隔年投手」の「隔年期間」の成績と、「好調年」と「不調年」それぞれの合計成績をご紹介していきます。

※「好調年」を赤文字、「不調年」を黒文字で表記しています。

川尻哲郎(元阪神他)
1995  *8勝11敗0S 防3.10 148.0回 105奪三振 WHIP1.12
1996  13勝*9敗1S 防3.26 157.1回 127奪三振 WHIP1.27
1997  *5勝14敗2S 防3.92 124.0回 *89奪三振 WHIP1.48
1998  10勝*5敗0S 防2.84 158.2回 *88奪三振 WHIP1.27

1999  *3勝*5敗0S 防4.52 *91.2回 *66奪三振 WHIP1.40
2000  10勝*7敗0S 防3.17 136.1回 105奪三振 WHIP1.22

2001  *1勝*6敗0S 防6.38 *48.0回 *28奪三振 WHIP1.79
2002  *5勝*4敗0S 防3.02 *83.1回 *59奪三振 WHIP1.13

2003  *1勝*1敗0S 防9.00 **5.0回 **5奪三振 WHIP2.20
2004  *4勝*9敗0S 防4.26 122.2回 *70奪三振 WHIP1.39
2005  *0勝*1敗0S 防8.64 **8.1回 **2奪三振 WHIP2.04

好調年合計 42勝34敗1S 防3.29 658.1回 449奪三振 WHIP1.27
不調年合計 18勝38敗2S 防4.19 425.0回 295奪三振 WHIP1.39

まずは入門編(?)です。川尻は1995年がプロ1年目。新人で8勝と好成績でしたが、翌年はさらに飛躍して13勝。そこからわかりやすく勝利数2ケタと1ケタを繰り返します。成績が落ちた後半は「働く年」「働かない年」の「隔年」で(笑)2005年に引退。まさに「Mr.隔年」と呼んでいいでしょう。
 

川上憲伸(元中日他)
2002  12勝*6敗 防2.35 187.2回 149奪三振 WHIP1.09
2003  *4勝*3敗 防3.02 *53.2回 *37奪三振 WHIP1.38
2004  17勝*7敗 防3.32 192.1回 176奪三振 WHIP1.10
2005  11勝*8敗 防3.74 180.1回 138奪三振 WHIP1.19
2006  17勝*7敗 防2.51 215.0回 194奪三振 WHIP0.95
2007  12勝*8敗 防3.55 167.1回 145奪三振 WHIP1.18

好調年合計 46勝20敗 防2.72 595.0回 519奪三振 WHIP1.04
不調年合計 27勝19敗 防3.57 401.1回 320奪三振 WHIP1.21

1年目に14勝で新人王に輝いて以来、3年連続1ケタ勝利に終わっていた川上が、2002年に12勝を挙げてようやく復活。翌年は怪我で4勝に終わりますが、2004年からは本格的に中日のエースとして君臨し、高いレベルでの「隔年」を見せました。「不調年」でも2ケタ勝利はさすがです。
 

杉内俊哉(巨人)
2002  *2勝2敗 防5.93 *44.0回 *46奪三振 WHIP1.61
2003  10勝8敗 防3.38 162.2回 169奪三振 WHIP1.25
2004  *2勝3敗 防6.90 *45.2回 *51奪三振 WHIP1.82
2005  18勝4敗 防2.11 196.2回 218奪三振 WHIP0.98
2006  *7勝5敗 防3.53 132.2回 114奪三振 WHIP1.31
2007  15勝6敗 防2.46 197.2回 187奪三振 WHIP1.07

好調年合計 43勝18敗 防2.60 557.0回 573奪三振 WHIP1.09
不調年合計 11勝10敗 防4.70 222.1回 211奪三振 WHIP1.48

プロ1年目の2002年はわずか2勝でしたが、2年目に10勝。そこから勝利数2ケタと1ケタを繰り返しました。2004年は打たれた悔しさからベンチを素手で殴打した両手の小指を骨折、なんてこともありましたが、翌年意地を見せて18勝で沢村賞を受賞するなど、その後超一流投手へと成長しました。

 
武田久(元日本ハム)
2007  7勝6敗*2S28H 防2.42 74.1回 53奪三振 WHIP1.13
2008  4勝7敗*6S21H 防4.40 61.1回 40奪三振 WHIP1.42
2009  3勝0敗34S*4H 防1.20 60.0回 38奪三振 WHIP1.13
2010  1勝5敗19S*4H 防3.83 56.1回 37奪三振 WHIP1.40
2011  2勝2敗37S*1H 防1.03 52.1回 28奪三振 WHIP0.78
2012  4勝4敗32S*3H 防2.32 54.1回 34奪三振 WHIP1.38

好調年合計 12勝*8敗73S33H 防1.64 186.2回 119奪三振 WHIP1.03
不調年合計 *9勝16敗57S28H 防3.62 169.0回 111奪三振 WHIP1.43

2006年にセットアッパーとして本格的に覚醒すると、翌2007年も活躍。そこから「隔年」が始まります。2009年にクローザー転向後も「隔年」は続きました。2012年は防御率こそ悪くはないですが、WHIP1.38が示すように「違反球」の年にしてはかなり不安定な投球を見せました。

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「隔年投手」の「隔年」な成績 Part.2

工藤公康(元西武他)
1991  16*3 2.82 175.1 151奪三振 WHIP1.13
1992  11勝*5敗 防3.52 150.2回 133奪三振 WHIP1.39
1993  15勝*3敗 防2.06 170.0回 130奪三振 WHIP1.14
1994  11勝*7敗 防3.44 130.2回 124奪三振 WHIP1.26
1995  12勝*5敗 防3.64 163.0回 138奪三振 WHIP1.13
1996  *8勝15敗 防3.51 202.2回 178奪三振 WHIP1.37
1997  11勝*6敗 防3.35 161.1回 146奪三振 WHIP1.25
1998  *7勝*4敗 防3.07 *93.2回 *65奪三振 WHIP1.26
1999  11勝*7敗 防2.38 196.1回 196奪三振 WHIP0.90

好調年合計 65勝24敗 防2.83 866.0回 761奪三振 WHIP1.10
不調年合計 37勝31敗 防3.43 577.2回 500奪三振 WHIP1.33

1991年に3年ぶりの2ケタ勝利を挙げると、そこから「隔年」がスタート。全体的に成績がいいので若干わかりにくいですが、よく見ると非常に高いレベルで「隔年」しています。1995年を前年と比べて「好調年」とするかどうかは微妙ですが、防御率以外の指標が全て高いのでご勘弁ください 苦笑

 
山本昌(元中日)
2004  13勝*6敗0S 防*3.15 157.0回 120奪三振 WHIP1.25
2005  *7勝*8敗0S 防*4.89 116.0回 *69奪三振 WHIP1.45
2006  11勝*7敗1S 防*3.32 170.2回 124奪三振 WHIP1.07
2007  *2勝10敗0S 防*5.07 108.1回 *71奪三振 WHIP1.39
2008  11勝*7敗0S 防*3.16 133.2回 *84奪三振 WHIP1.14
2009  *1勝*4敗0S 防10.67 *27.0回 *14奪三振 WHIP2.11

好調年合計 35勝20敗1S 防3.22 461.1回 328奪三振 WHIP1.15
不調年合計 10勝22敗0S 防5.59 251.1回 154奪三振 WHIP1.50

落合博満氏が中日監督に就任した2004年から6年間の成績です。きれいに勝利数2ケタと1ケタを繰り返しています。山本昌は2004年ですでに39歳の大ベテラン。体のことも考えて1年ごとにやる気を出していたのかもしれません。…そんなわけないですね。失礼しました!

 
三浦大輔(元DeNA)
2005  12勝*9敗 防2.52 214.2回 177奪三振 WHIP1.02
2006  *8勝12敗 防3.44 216.2回 160奪三振 WHIP1.25
2007  11勝13敗 防3.06 185.1回 159奪三振 WHIP1.27
2008  *7勝10敗 防3.56 144.0回 111奪三振 WHIP1.15
2009  11勝11敗 防3.32 195.1回 138奪三振 WHIP1.09
2010  *3勝*8敗 防7.23 *79.2回 *58奪三振 WHIP1.64

好調年合計 34勝33敗 防2.95 595.1回 474奪三振 WHIP1.12
不調年合計 18勝30敗 防4.17 440.1回 329奪三振 WHIP1.29

2002年から3年連続1ケタ勝利と不振だった三浦が、2005年に復活して「隔年」がスタート。勝利数2ケタと1ケタを繰り返しています。2005~2009年の投球回数がエグいですね。この時期が三浦の全盛期だと思います。チームが暗黒期でなければ、あと何勝上積みできていたでしょう?苦笑

 
田中将大(ヤンキース)
2007  11勝7敗0S 防3.82 186.1回 196奪三振 WHIP1.35
2008  *9勝7敗1S 防3.49 172.2回 159奪三振 WHIP1.30
2009  15勝6敗1S 防2.33 189.2回 171奪三振 WHIP1.12
2010  11勝6敗0S 防2.50 155.0回 119奪三振 WHIP1.23
2011  19勝5敗0S 防1.27 226.1回 241奪三振 WHIP0.87
2012  10勝4敗0S 防1.87 173.0回 169奪三振 WHIP1.03
2013  24勝0敗1S 防1.27 212.0回 183奪三振 WHIP0.94

好調年合計 69勝18敗2S 防2.10 814.1回 791奪三振 WHIP1.06
不調年合計 30勝17敗1S 防2.63 500.2回 447奪三振 WHIP1.19

田中も楽天時代は、非常に高いレベルの「隔年選手」でした。というかいわゆる「スペ体質」なので、2010年、2012年の成績は怪我による離脱が響いています。それでも好成績ですけどね 苦笑 2014年にメジャー移籍して以降も実は、防御率が2.77 → 3.51 → 3.07 → 4.74と「隔年」気味です。

「隔年」が現役を長く続けるコツ?(失礼)

いかがだったでしょうか。若干強引な箇所もありましたが 苦笑、改めて見ると全員わかりやすく「隔年」していると思います。

私が勝手に「Mr.隔年」と名付けた川尻はともかく、工藤や川上は現役時代「隔年投手」とやや皮肉を込めて呼ばれていましたよね。

ご覧の通り、2人とも「不調年」でも2ケタ勝利を挙げていたりするのですが、やはりエースに求められる数字はもっと高いということでしょう。

杉内も若い頃は典型的な「隔年投手」でしたが、2007年以降の8年間は2ケタ勝利が4年連続を含む7回と抜群の安定感を誇りました。

少し興味深いのは、今回ご紹介した中に、現役生活が非常に長かった投手が3人もいるということ。三浦が25年、工藤が29年、山本昌にいたってはなんと歴代最長の32年です。

本人たちはもちろん毎年全力でプレーしていたと思いますが、このあたりが現役を長く続けるコツなのかも…なんて言ったら怒られますかね?苦笑

最後になりますが、「隔年選手」という言葉は決して選手たちを侮辱しているわけではありません。あくまで個人成績を楽しむつもりで使っています。何卒ご了承くださいませ。

 
さて、次回は「打者編」をご紹介します。


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