日本ハム・近藤が「超一流」の「安打製造機」になるためのポイントは?

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昨年、規定打席未到達ながら打率.413を記録した「幻の4割打者」こと近藤健介(日本ハム)が、2018年もここまで「やべー」成績を残しています 苦笑

14試合  .429(49-21)0本 5打点 14四死球 出塁率.556 OPS1.127

さて近藤は今季、規定打席に到達して正真正銘の「4割打者」になれるのでしょうか。

しかし、この厳しいプロ野球の世界では「2年連続打率.350」でさえ「奇跡的」なことなのです。

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「打率.350」の打者の翌年は?Part.3

それでは前回に引き続き、一昨年までの過去30年間(1987~2016年)で、昨年の近藤と同じく「規定打席数の半分以上をクリア」した上で「打率.350」を記録した打者をご紹介します。

※「打率.350」の年の翌年の成績の後ろの数字は打率の変動を示しています。

小笠原道大(日本ハム)
2003  .360 31本 100打点
2004  .345 18本 *70打点(.015↓)
前年打率.340で初の首位打者を獲得した小笠原は、2003年打率.360で2年連続首位打者を獲得。さらに31本塁打を放ち、2000年から4年連続となる「打率3割・30本塁打」を達成しました。翌年も.345と高打率でしたが、松中信彦(ダイエー)に次ぐリーグ2位。なぜか本塁打が激減しました。

谷佳知(オリックス)
2003  .350 21本 92打点
2004  .317 15本 63打点 (.033↓)
2001年に打率.325(リーグ5位)、2002年に打率.326(リーグ4位)を記録した谷は、2003年は打率を.350まで上げたものの、この年は上記の小笠原がなんと打率.360を記録。谷は惜しくも首位打者を逃しました。翌年は打率が大きく下がりましたが、4年連続打率3割を達成しました。

松中信彦(ダイエー、ソフトバンク)
2004  .358 44本 120打点
2005  .315 46本 121打点(.043↓)
松中は2004年、打率.358で初の首位打者を獲得。本塁打王、打点王と合わせて平成唯一の三冠王となりました。翌年打率を.315と大きく下げましたが、本塁打と打点の二冠王。特に2003年から記録した3年連続120打点以上は恩師・王貞治(元巨人)も達成していないプロ野球記録です。

福留孝介(中日)
2006  .351 31本 104打点
2005  .294 13本 *48打点(.057↓)
2002年に打率.343で初の首位打者を獲得した福留は、2006年打率.351で2回目の首位打者に輝きました。中日がナゴヤドームに本拠地を移転して以降、中日の日本人選手で「打率3割・30本塁打・100打点」は福留だけです。翌年は故障などで規定打席に到達せず、打率も3割を切りました。

内川聖一(横浜)
2008  .378 14本 67打点
2009  .318 17本 66打点(.060↓)
実力は評価されながらもケガが多く、レギュラーに定着できなかった内川。2008年は初の規定打席に到達してセ・リーグ日本人選手歴代最高の打率.378を記録し、初の首位打者に輝きました。翌年打率は大きく下がりましたが、首位打者を争う活躍。リーグ2位となる打率.318を記録しました。

「打率.350」の打者の翌年は?Part.4

青木宣親(ヤクルト)
2010  .358 14本 63打点
2011  .292 *4本 44打点(.066↓)
2005年、2007年とともに打率.340台で首位打者を獲得した青木。2010年は自身2回目のシーズン200安打で打率.358を記録。見事3回目の首位打者に輝きました。翌年は「違反球」導入の影響もあったのか不振。打率を大きく下げ、レギュラー定着後初めて打率が3割を切ってしまいました。

平野恵一(阪神)
2010  .350 1本 24打点
2011  .295 1本 29打点(.055↓)
平野はオリックスから移籍3年目の2010年、二塁手と外野手を兼任しながら打撃でも大活躍。なんと打率.350を記録しましたが、首位打者は上記の青木に阻まれました。翌年も内・外野を守り健闘しましたが、やはり「違反球」導入の影響もあったのか、打率は3割を切ってしまいました。

ルナ(中日)
2013  .350 *9本 51打点
2014  .317 17本 73打点(.033↓)
ルナは2013年、23試合連続安打を記録するなど開幕から打撃好調でリーグトップの打率.350を記録していましたが、7月にひざの故障で戦線離脱。そのままシーズン終了となり規定打席には届きませんでした。翌年打率は大きく下がりましたが、初の規定打席到達で打率3割を記録しました。

柳田悠岐(ソフトバンク)
2015  .363 34本 99打点
2016  .306 18本 73打点(.057↓)
前年初の打率3割(.317)を記録した柳田は、2015年は.363の高打率で首位打者を獲得。さらに34本塁打、32盗塁を記録し、プロ野球史上10人目の「トリプルスリー」を達成しました。翌年は対戦チームの「四球責め」や「柳田シフト」などに苦しみ、打率、本塁打ともに大幅ダウンしました。

秋山翔吾(西武)
2015  .359 14本 55打点
2016  .296 11本 62打点
(.063↓)
秋山は2015年、歴代3位タイとなる31試合連続安打を記録するなど安定した打撃を見せ、シーズン216安打のプロ野球新記録を樹立。打率.359を記録しましたが、首位打者は上記の柳田に阻まれました。翌年はリーグ3位の171安打を記録するも本調子には遠く、打率は3割を切ってしまいました。

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「打率.350」が一番似合わない選手は?

今回「打率.350」を記録した打者は10人でした。

しかし前回同様、全員が翌年打率を下げてしまいました。しかも、翌年も打率.330以上の高打率を記録したのは小笠原だけ。その他の選手の打率はもれなく大幅ダウンでした。

「打率.350」の翌年に連続で首位打者を獲得した打者はゼロ。特に青木、平野、秋山の3人は打率が3割にも届きませんでした。(青木と平野は「違反球」の影響も大きかったでしょうが…。)

改めて「2年連続打率.350」がいかに「奇跡的」であるかがお分かりいただけると思います。

規定打席に到達しなかったルナを除く9人のうち、気の毒なことに「打率.350」の年に首位打者を獲得できなかった打者が谷、平野、秋山となんと3人。

タイトルは実力はもちろんのこと、「運」の要素も本当に大きいです。

ちなみに2015年にプロ野球新記録となる216安打を放ち、.359という高打率を残しながら首位打者を逃した秋山。しかし昨年は打率.322という比較的低い(?)打率で首位打者を獲得しています。

関連記事:西武・秋山、首位打者より凄い「25本塁打」!来年の成績を大予想!

秋山が打率.359を記録した2015年、「トリプルスリー」を達成した上に打率.363で秋山の首位打者を阻んだ柳田でしたが、昨年の打率.310は秋山に次ぐリーグ2位。見事に返り討ちにあいました 苦笑

関連記事:「打率2位じゃダメですか?」3/秋山と柳田の熱い首位打者争い!

小笠原は今回唯一「打率.350」の年の翌年に打率.330以上(.345)を記録。しかしこの年アテネ五輪出場などもあって101試合の出場だったとは言え、わずか(?)18本塁打に終わったのは謎でした。

関連記事:ホームラン打者たちが陥った「ホームラン・スランプ」な成績とは?

2004年に三冠王を獲得した松中が、翌年打率を下げながらも(打率.315も立派ですが…。)本塁打と打点の二冠王に輝いたのはさすがでしたね。しかも、本塁打も打点もわずかですが増えています。

関連記事:MVPの翌年の成績2/松中、「三冠王」の翌年に本塁打数アップ!

この中で「打率.350」が一番似合わない選手(失礼…)と言えば、間違いなく平野でしょう。何せ生涯で(規定打席に到達しての)打率3割はこの1回のみ。阪神ファンもビックリの「超確変」でした 苦笑

近藤が「超一流」の「安打製造機」になるためには?

お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、私はすでに当ブログで今季の近藤の成績予想をしています。

関連記事:日本ハム・近藤は故障がなければ4割打てたのか?来年の成績を大予想!

ちなみに私が昨年の10月に予想した今季の近藤の成績はこちら。

2018  .335(481-161)8本 67打点 89四死球 OPS.886

じょ、上方修正したい…。冗談です 笑

実は今でも今季の近藤の打率はこのあたりに収まってくるだろうと予想しています。もちろん(?)いつものようにただの勘というのもありますが 苦笑、これまでの歴史を振り返ってそう思うのです。

ここで改めて、前回と今回ご紹介した(延べ)19人の打者の打率の変動をおさらいしましょう。(かな~り見づらいかもしれませんが、お許しください 苦笑)

1987  新井宏昌  .366 → .286
1989  クロマティ .378 → .293
1989  西田真二  .355 → .349
1994  イチロー① .385 → .342
1995  パウエル  .355 → .340
1996  イチロー② .356 → .345
1998  イチロー③ .358 → .343
1999  ローズ   .369 → .332
2000  イチロー④ .387 → .350
2003  小笠原道大 .360 → .345
2003  谷佳知   .350 → .317
2004  松中信彦  .358 → .315
2006  福留孝介  .351 → .294
2008  内川聖一  .378 → .318
2010  青木宣親  .358 → .292
2010  平野恵一  .350 → .295
2013  ルナ    .350 → .317
2015  柳田悠岐  .363 → .306
2015  秋山翔吾  .359 → .296

「打率.350」の年の翌年の.330以上の打率を赤くしてみました。

該当者は8人ですが、そのうち4人はイチローです 笑 つまり、2年間とも規定打席未到達だった西田は除くとして、翌年も打率.330以上を記録したのはイチロー、パウエル、ローズ、小笠原の4人だけ。

日米通算4000本安打のイチロー、3年連続首位打者のパウエル、NPB在籍8年間で打率3割7回のローズ、「打率3割・30本塁打」が通算9回の小笠原。まさにそうそうたるメンツです。

しかし彼らでさえ、「2000年NPB → 2001年MLB」で「2年連続打率.350」を記録したイチロー④以外はみな「打率.350」の年の翌年は打率.330~.340台に終わりました。

私は、近藤はパウエル、ローズ、小笠原クラスの「ミート力」はすでにあると思っています。だからこそ、今季の近藤の打率は.335と予想したのです。これはと~~っても凄いことなんです!笑

ではもし近藤が今季、規定打席に到達して「打率.350」以上を記録したら…。それはイチロー以来となる「超一流」の「安打製造機」の誕生を意味することになるのかもしれません。

私は正直、まだ近藤にそこまでの実力があるという絶対の自信は持てません。平成以降だとイチローに次ぐ「安打製造機」と呼ばれる青木でも「2年連続打率.350」は達成できませんでした。

近藤は私の予想をいい意味で裏切ってくれるでしょうか。ポイントは2つあると思います。

まずは絶対にケガをしないこと。

そして近藤の後ろの打者が重要です。その打者が不甲斐ないと相手投手は近藤に対して「四球でいいや。」と甘い球を投げなくなり、安打が出にくくなります。(四球は増えるが打率は上がらない。)

それでは、今季三番打者を務める近藤の後ろの打者の成績を見てみましょう。

中田翔(日本ハム)
.186(59-11)3本 6打点 2四死球 OPS.603(得点圏打率.080)

…う~ん。

近藤がいつ「超一流」の「安打製造機」になれるのかは、この人のFAのタイミング次第かも… 苦笑


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