もはや「エース」の証!「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」4回以上の投手たち

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「個人成績フェチ」の私が個人的にグッとくる成績として、投手の「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」というものがあります。

いわゆる「暗黒エース」や「ムエンゴ」の投手たちの代名詞のような成績というイメージがありますが、記録を振り返ると一概にそうとは言えないようです。

前回の記事に引き続き、今回も投手の「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」をテーマにしたいと思います。

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「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」通算4回

今回は、昨年までの過去30年間(1988~2017年)で「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」を通算4回以上記録した投手8人をご紹介します。

なお、日本人投手はメジャーリーグでの成績も含めます。(外国人投手は日本での成績のみです。)
 
※「Total」は、現役時代の通算成績です。

4回 星野伸之(元オリックス、阪神)
1991  16勝10敗1S 防3.53 193.2回 138奪三振 WHIP1.24
1993  10勝12敗0S 防3.35 185.1回 153奪三振 WHIP1.21
1994  10勝10敗0S 防3.57 143.1回 119奪三振 WHIP1.34
1997  14勝10敗0S 防3.24 202.2回 185奪三振 WHIP1.22
Total  176勝140敗2S 防3.64
速球は最速130キロ程度でしたが、投球回数・奪三振ともに多く、ほとんど毎年確実に貯金を作る好投手でした。なんと11年連続を含む通算12回の2ケタ勝利を記録。それでも届かない200勝って一体…。

4回 西口文也(元西武)
1996  16勝10敗1S 防3.17 210.1回 173奪三振 WHIP1.18
1998  13勝12敗4S 防3.38 181.0回 148奪三振 WHIP1.31
1999  14勝10敗0S 防3.41 179.1回 141奪三振 WHIP1.11
2002  15勝10敗0S 防3.51 182.0回 180奪三振 WHIP1.22
Total  182勝118敗6S 防3.73
通算勝率.609を誇る西口が実は4回記録していました。とは言え全て勝ち越しているのはさすがです。西口も7年連続を含む通算10回の2ケタ勝利を記録しました。それでも届かない200勝って一体…。

4回 ミンチー(元広島、ロッテ)
1998  15勝11敗 防2.75 236.0回 123奪三振 WHIP1.26
2000  12勝10敗 防3.49 183.0回 *97奪三振 WHIP1.39
2001  12勝14敗 防3.26 204.1回 102奪三振 WHIP1.27
2002  15勝14敗 防2.85 230.1回 132奪三振 WHIP1.15
Total  74勝70敗 防3.64
「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」と言えばこの投手を思い出す方も多いはず。日本在籍7年間で5回の2ケタ勝利で、そのうち4回が2ケタ敗戦。中4日登板が大好きな(?)頼もしき「イニングイーター」でした。

4回 パウエル(元近鉄、巨人他)
2002  17勝10敗 防3.78 216.2回 182奪三振 WHIP1.14
2003  14勝12敗 防4.13 196.0回 165奪三振 WHIP1.30
2005  14勝12敗 防3.51 200.0回 160奪三振 WHIP1.28
2006  10勝10敗 防3.31 187.1回 131奪三振 WHIP1.21
Total  69勝65敗 防3.97
いわゆる「二重契約問題」で世間を騒がせましたが、実力は確かな好投手でした。2ケタ勝利4回は全て2ケタ敗戦とともに記録。2002年に最多勝、最多奪三振、最優秀投手(勝率1位)を獲得しました。

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「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」通算5回以上

5回 清水直行(元ロッテ、横浜)
2002  14勝11敗 防4.56 177.2回 124奪三振 WHIP1.43
2003  15勝10敗 防3.13 204.1回 147奪三振 WHIP1.24
2004  10勝11敗 防3.40 169.1回 126奪三振 WHIP1.19
2005  10勝11敗 防3.83 164.1回 *99奪三振 WHIP1.26
2010  10勝11敗 防5.40 155.0回 105奪三振 WHIP1.56
Total  105勝100敗14S 防3.59
またしてもロッテのエースが登場です 笑 この投手も「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」のイメージが強いです。2002年から4年連続で記録。2005年は援護が3点以下の試合はなんと0勝11敗でした… 苦笑 

5回 石川雅規(ヤクルト)
2003  12勝11敗 防3.79 190.0回 *97奪三振 WHIP1.23
2004  11勝11敗 防4.35 163.1回 152奪三振 WHIP1.36
2006  10勝10敗 防4.53 151.0回 *81奪三振 WHIP1.38
2008  12勝10敗 防2.68 195.0回 112奪三振 WHIP1.13
2014  10勝10敗 防4.75 165.0回 101奪三振 WHIP1.39
Total  156勝151敗 防3.83
非常に石川らしい成績が並びました 笑 基本的に防御率はやや高めな投手ですが、2008年に最優秀防御率を獲得しました。現役生活16年間で2ケタ勝利が実に11回。それでも届かない200勝って一体…。

6回 野茂英雄(元近鉄、ドジャース他)
1991  17勝11敗1S 防3.05 242.1回 287奪三振 WHIP1.28
1993  17勝12敗0S 防3.70 243.1回 276奪三振 WHIP1.43
1996  16勝11敗0S 防3.19 228.1回 234奪三振 WHIP1.16
1997  14勝12敗0S 防4.25 207.1回 233奪三振 WHIP1.37
2001  13勝10敗0S 防4.50 198.0回 220奪三振 WHIP1.35
2003  16勝13敗0S 防3.09 218.1回 177奪三振 WHIP1.25
Total  201勝155敗1S 防3.86
日本時代は新人から4年連続最多勝。勝っても負けてもとにかく投げまくり、まるで当たり前のように最多勝を獲得していました。投球回数や奪三振数からしても、とにかく「規格外」の投手でした。メジャーに渡っても「鉄腕」ぶりは変わらず。こんな投手はもう二度と現れないでしょう。

6回 黒田博樹(元広島、ドジャース他)
2002  10勝10敗 防3.67 164.1回 144奪三振 WHIP1.22
2005  15勝12敗 防3.17 212.2回 165奪三振 WHIP1.06
2010  11勝13敗 防3.39 196.1回 159奪三振 WHIP1.16
2011  13勝16敗 防3.07 202.0回 161奪三振 WHIP1.21
2012  16勝11敗 防3.32 219.2回 167奪三振 WHIP1.17
2013  11勝13敗 防3.31 201.1回 150奪三振 WHIP1.16
Total  203勝184敗1S 防3.51
最初の広島時代は、2年目の1998年からメジャー移籍する2007年までチームは10年連続Bクラス。メジャーではドジャース、ヤンキースと強豪を渡り歩くも相変わらずの「ムエンゴ」でした 苦笑 2010年から4年連続で記録。メジャー通算「79勝79敗」というのがいかにも黒田らしいです。

この記録はもはや「エース」の証!

2回に渡り17人の投手をご紹介しましたが、全員「エース」と呼ばれた経験のある好投手たちでした。

そもそもこの「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」は、まず「2ケタ勝利」を挙げることが大前提ですから、実力のある投手が多く記録するのは当然と言えば当然です。

ここで、この17人の投手たちの「2ケタ勝利を記録した回数」と、そのうち「同時に2ケタ敗戦を記録した回数」、そして「通算勝利数」と「通算勝率」をご紹介したいと思います。

桑田真澄 10回/3回/173勝/.549
渡辺久信 *5回/3回/125勝/.532
小宮山悟 *6回/3回/117勝/.453
藪恵壹  *4回/3回/*91勝/.448
黒木知宏 *5回/3回/*76勝/.528
松坂大輔 *9回/3回/164勝/.614
成瀬善久 *5回/3回/*96勝/.555
メッセン *6回/3回/*84勝/.545
則本昂大 *5回/3回/*65勝/.580
星野伸之 12回/5回/176勝/.557
西口文也 10回/4回/182勝/.609
ミンチー *5回/4回/*74勝/.514
パウエル *4回/4回/*69勝/.515
清水直行 *7回/5回/105勝/.512
石川雅規 11回/5回/156勝/.508
野茂英雄 11回/6回/201勝/.565
黒田博樹 13回/6回/203勝/.525

※星野は1987年に11勝12敗を記録しているので「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」は5回。

2ケタ勝利を通算10回以上記録した投手が6人いました。みな通算150勝以上の大投手です。

ちなみに、現役投手と外国人投手を除いた10人中8人が通算100勝以上を記録していました。

勝率を見ると、ほとんどの投手が通算で5割以上を記録しています。5割を切っていたのは小宮山と藪の2人だけ。どちらもチームの「超」暗黒時代に長年エースを務めた投手です 苦笑

そして、今回の記録を最も多く達成(?)していたのは、意外にも野茂、黒田というメジャーリーグでも素晴らしい実績を残した「レジェンド」2人でした。(黒田は意外ではありませんかね… 苦笑)

しかし考えてみれば、勝ちも負けも2ケタを超えるということは、それだけチームの勝敗の責任を数多く負ってきたということです。

17人の「2ケタ勝利&2ケタ敗戦」を記録した年の成績を改めてご覧になっていただきたいのですが、ほとんどの場合投球回数が非常に多く、200回を超えていることも少なくありません。

もしかすると、この記録は投手の「勲章」のようなものだと言ってもいいのかもしれません。

「10勝10敗」の投手より、「15勝5敗」の投手の方がチームの勝利への貢献度が高いことは間違いないですが、その投球内容によっては後者よりも前者の方が「エース」と呼ばれる場合があるのです。

ところで今回の17人のうち、小宮山、黒木、ミンチー、清水、成瀬となんと5人が、かつて「ロッテのエース」の看板を背負ったことのある投手でした。

ロッテも長い暗黒時代がありましたが、5人が5人ともその時期にプレーした投手ではないだけに、なかなか不思議な結果です。

それでは、同じように長~い暗黒時代を経験した阪神はなぜ藪1人なのか。

それは、あの時代2ケタ負ける投手はたくさんいましたが、チームがあまりにも弱すぎて同時に2ケタ勝てる投手がほとんどいなかったからではないでしょうか。

…こんな風に締めくくったら、やっぱり阪神ファンの方には怒られちゃいますかね? 苦笑


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